スタッフブログ 2019年~
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紹介したい本
2024-10-07
NEW
今回紹介したい本は
新美南吉 著 「ごんぎつね でんでんむしのかなしみ」 新潮社刊 です。
新美南吉は大正2年7月に生まれました。実兄は生後間もなく亡くなっており、生母も
南吉4歳の時に病死しています。
童話「ごんぎつね」はよく知られていますが、今回紹介したいのは、本の中にある「詩」
新美南吉 著 「ごんぎつね でんでんむしのかなしみ」 新潮社刊 です。
新美南吉は大正2年7月に生まれました。実兄は生後間もなく亡くなっており、生母も
南吉4歳の時に病死しています。
童話「ごんぎつね」はよく知られていますが、今回紹介したいのは、本の中にある「詩」
です。
詩のタイトル 春風- - -母死にまして二十年 兄も亦幼にして逝けり
実兄はもちろん知らず、生母の顔も朧気であったと思われますが、寂しい子ども時代を
送ったことが、二人(特には生母)の俤を追い求めることになったのでしょう。
春風の吹くなか、戸口に凭れていると 兄が押す乳母車に母が乗り、南吉の前を通り過ぎ
詩のタイトル 春風- - -母死にまして二十年 兄も亦幼にして逝けり
実兄はもちろん知らず、生母の顔も朧気であったと思われますが、寂しい子ども時代を
送ったことが、二人(特には生母)の俤を追い求めることになったのでしょう。
春風の吹くなか、戸口に凭れていると 兄が押す乳母車に母が乗り、南吉の前を通り過ぎ
るという白日夢のような情景を書いたものです。
この詩の様に心を揺する詩は初めてであり、短い文の中に南吉の短い人生が見えます。
この詩の様に心を揺する詩は初めてであり、短い文の中に南吉の短い人生が見えます。
〈 今回のコラムはY2が担当しました 〉